昨日、外出から帰ってみると、家内が大きな声で、
「珍しい人が来ているよ」、と叫ぶ。
部屋に入ってみると、何と住友さんではないか!
住友さん?
私どもが2000年にパソコン教室を開いたときに、入会してくれた人である。
その住友さんは、2年ほど通ってきてくれたが、事情があって筑波に移られた。
それから、3年後にふらりと、我々の事務所を訪ねて来られた。
筑波に移られたのは、奥さんの希望で土地を買い、家を建てられた。
しかし、移って1年後に奥さんを亡くされた。
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自分は一人、筑波で余生を送り、年に一度、横浜の娘の家に帰ってくるのだと言っていた。
また、それから3年間、我々の所には来なかった。
突如、現れた時は、脳卒中で入院していたことを話してくれた。
そのため、ろれつが回らず、はっきりとした喋りができなかった。
それから、3年毎に訪ねて来てくれていた。
昨日の話では、筑波の家は総て売ってきたという。
これからは、娘のところで厄介になるというのだ。
住友さんとの話は、たわいもない話。
しかし、楽しそうに話してくれる。
聞いてみると、今年で84歳だという。
蛇年である。
約1時間半くらいいたであろう。
帰り際、玄関で、
「そうそう、これからは時間がるので、また、パソコンを教えてください」
と。ボソリと言った。
住友さんが帰った後、私は感じた。
「観音様が訪ねて来てくれた」
そんな気がする。